腫瘍内科 科長 ご挨拶
Greeting

ご挨拶

[最終更新日 : 2021年4月9日]

ここに希望がある

腫瘍内科は、乳がん、婦人科のがん、肉腫、原発不明がん、その他の希少がん、AYA世代という青少年に発生するがん等の診断、薬物療法や臨床開発を主に担当する診療科になります。

診療科を構成する私たち診療医は「腫瘍内科医(Medical Oncologist)」という名称で知られる固形がんの薬物療法の専門家になります。

腫瘍内科 科長 米盛 勧先生

がんの薬物療法は日進月歩です。最近のがんの診断や治療は、数十年前から使用されてきた抗がん剤治療に加え、ここ十年余りで開発が急速に進んでいる分子標的治療薬や免疫関連の治療、さらにここ数年の間に診療に導入されたがんゲノムプロファイリング検査などにより高度化・複雑化し、腫瘍内科医に求められる知識や能力は多岐多様にわたります。そして、われわれ腫瘍内科医がリードするがん医療は、病院の中では、他の診療科の医師・看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー・治験コーディネーター、研究者・研究補助員などとのチームワークにより、最良の診療の提供から新規の医療開発に至る、厚みのある医療を提供しています。また、病院の外では、他の医療機関と連携・役割分担し、病状に合わせたあなたのがんの医療が、あなたらしい生活の中で継続できるように、腫瘍内科医はあなたの療養のナビゲーターになります。

国立がん研究センターは、がんを対象とした唯一の研究開発法人であり、がん領域の医薬品や医療機器の開発、つまり研究診療(治験)を中心に実施する機関です。新しい医薬品が皆さんの手に届く前には必ず臨床試験(治験を含む)が必要であり、臨床試験は、患者さんが研究ボランティアとして参加することによって成り立っています。私たちは国立がん研究センターにおける腫瘍内科医の専門性を生かして、特に治験といった研究診療を通して新しい医薬品の創出や関連する研究に取り組んでいます。

私たちの研究診療の基盤は、様々ながんの患者さんの診療を数多く担当したことによる卓越した各医師の能力と経験により成り立っています。そして、個性・才能・やる気にあふれる若い医師やその他の医療スタッフが集まり、次世代の腫瘍内科医や各分野をリードする人材に成長すべく、切磋琢磨しています。

私たちの腫瘍内科は、“がんを治したい”、“がんを抱えてもより自分らしく療養したい”という患者さん・家族・医療者の願いを実現するために、これからも全力で取り組んでいきます。

腫瘍内科 科長
米盛 勧