研究内容
[最終更新日 : 2024年6月11日]
研究内容
国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科では薬剤開発の早期から治療開発参加し、数多くの企業治験及び医師主導治験を行ってまいりました。また、がんの病態に関する臨床研究、薬物療法の効果・副作用に関する基礎・臨床研究、基礎と臨床との橋渡し研究を通して、新規の医師主導治験の企画・立案を行っています。
世界をリードするがん治療開発
第1相治験から第3相治験まで幅広いフェーズの治療開発を行っております。企業が主導する治験だけでなく、当科が主導して企業の協力のもと行う医師主導治験も多数実績があります。第1相治験は先端医療科との協力のもと新規抗がん剤開発に取り組んでおります。
第1相、2相といった早期の治験の実施施設は限られておりますが、当科では乳がん、婦人科がん、肉腫やその他の希少がんなどの第1相治験の拡大コホートや第2相治験に参加し、最近は抗体薬物複合体などの新たなタイプの薬剤が第3相治験に移行し、承認を得ております。
JCOGなど国内臨床グループの臨床研究やグローバル共同試験にも積極的に参画しています。未来の薬物療法開発を目指して、その基礎となる研究も研究所や企業と協同し行っています。
最近の当科の医師主導治験
当院の治験全体の情報は当院HPをご参照ください。
医師主導治験とは:これまで、医薬品開発は製薬企業のみが行ってきましたが、2003年7月から医師、または歯科医師も医薬品開発にかかわることが認められ、治験を企画して行うことができるようになりました。
医師が自ら治験を行うことを医師主導治験といい、製薬企業が開発しにくい分野などの医薬品開発を推進することが期待されています。乳がんなどの患者さんの多いがん以外にも、企業が治験を行うことが少ない希少がんまで複数の医師主導治験を当科では企画、実施しております。
PATHWAY Trial (HR陽性/HER2陰性進行・転移性乳癌対象の国際第Ⅲ相試験)及び付随研究
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000034267
STATICE 試験(HER2:1+以上子宮癌肉腫に対するDS-8201aの医師主導治験)及び付随研究
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000033713
切除不能胞巣状軟部肉腫に対するアテゾリズマブ療法の多施設共同第II相医師主導治験
https://rctportal.niph.go.jp/s/detail/jr?trial_id=jRCT2031200041
治験以外の臨床研究や基礎研究
日本、世界のがん患者のために様々な先進的な取り組みを行っています。研究所、国内外の施設、企業らと協同しながら、若手医師も積極的に参加して成果を出ています。